主に雑談。キャプ画像はございませんm(_ _)m。
by fotomuzik
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うつ病です(9)
 すぐに女性のカウンセラーを紹介されました。どういう経緯で彼女が割り当てられたのかは今でも不明です。年齢? 経験? 出身地? それとも単に時間に空きがあったから?
 最初に聞かれたことは「一番古い記憶」でした。僕は「姉と庭で砂遊びをしている光景」と答えました。正直なところ、それがほんとうに最も古い記憶なのかどうかは自信ありませんが、そのとき頭に浮かんだのはその答えでした。それから数回は、ひたすら僕の家族構成や経歴なんかを聞かれるがままに答えていきました。まずは事実を把握するところから、ということなのでしょうか。
 最初のうちは、ちょっとたとえようのない疲れ方でした。カウンセリングにもいろいろ種類があるようですが、僕が受けているのは「傾聴型」で、ほとんどの時間をクライアントが話し、カウンセラーはその内容を傾聴し、ときどき整理し、同意するというものです。ただ話してるだけなのに、終わったときには頭も体も疲れ切っています。もっとも、カウンセラーは話の内容をおどろくほどよく覚えているので、彼女も神経を使ってると思いますが…。

 僕はカウンセリングに対して「潜る」ということばを使います。僕は泳げないので、潜ることはとうぜんとても怖い。でも自分の中に潜って何かを拾ってくる。この作業がたぶん、ふだん使わない脳の部分を使うため、疲れにつながるんだと思います。カウンセリングを始めて4年。疲れの程度には以前とは雲泥の差がありますが、いまでもカウンセリング後には、じわっとした疲労感に襲われます。会計待ちのあいだは放心しているか、話すことで新しく見つかった課題なんかをそれとなく考えているかのどちらかです。

 さて、この4年間に、思い付いたことはほぼすべてカウンセラーに話してきました。親友にも妻にも話していないことを含めて。夢など、前もって話題を用意していくときもありますし、漠然としたアイデアをただ話すときもあります。そうしているうちに、僕をずっと悩ませていた夢(自分にとっては悪夢)を見ることは不思議となくなりました。その他にも、「ことば」にすることによって霧散した問題もたくさんあります。そして、確実に自分に近付いている気がします。いまの感じでは中学生時代前後に戻りつつ近付いています。ここら辺から人生をやり直すのか、ここからさらに別の展開があるのかはよくわかりません。不安はありませんが、発症前の自分のかたちに戻ることはないと思います。

 時間はかかりましたが、うつ症状はようやく消えつつあります。料理学校に通ってみようかなとも思うし(お金がかかるので、実現はちょっと先になりそうですが)、ドラムを習い直してみようかなとも思います。担当医に何度も尋ねられた「やる気」とは違う気がしますし、そもそも“やる気”がなんなのかはいまだに不明なままですが、少なくとも去年の秋くらいから徐々に自分の向きが変わってきたのは確かです。
 決定的なポジティブな効果をもたらしたと自分で確信しているのは、お正月にだれかのお葬式の夢を見たこと——霊柩車が出棺を待っているのに、狭い道にどこかの葬儀社のテントが設営されていて車が出られない。そこで僕が自分でテントを力任せにどかせ、横を流れる川に落としました。ようやく車が出られるようなったら急に悲しくなり、声を上げて泣く夢です。目が覚めるとほんとに泣いていましたが、不思議と悲しみはなく、むしろさっぱりした気分でした。
 解釈はいろいろあるでしょうが、自分ではこれは亡くなった先輩の夢だったと思っています。先輩が亡くなったのに泣くのをこらえてしまった、お葬式にも出られなかった、彼の死を自分の目で確認できていなかった等々、自分の中につかえていた想いが涙とともに流れていった気がしました。「もういいじゃないか、そろそろちゃんと送ってやれよ」と、自分の中の自分が現実の自分に言っているようでした。この夢のあと、気分は一気に向上します。


 いろんなことがあって薬の増減も何度も経験しましたが、総合的に見るとカウンセリングとカウンセラーが果たした役割はとても大きかったと思います。カウンセラーによると、きちんとカウンセリングを受けておくと、うつの再発を防ぐ効果もあるらしいので、おそらくまだしばらく続けることになりそうです。
 僕は幸いにも保険適用でカウンセリングを受けることができ、その効果を体感できました。だから、うつで苦しんでる人にはカウンセリングをお勧めします。自分が自分でも驚くほど多くの問題を抱え込んでしまっていることに気付くはずです。ただ、そのためにはインチキ人生相談みたいなカウンセラーに当たらないよう、事前に十分に情報を収集して、評判の良いカウンセラーを選ぶことをお勧めします。また、先にも書いたように日本では僕の受けた「傾聴型」が主流で、イギリスなどでは認知行動療法と呼ばれる方法が多いようです。傾聴型はカウンセラーの反応がわかりにくいという欠点・不満は残りますが、テレビで観た認知行動型のように質問をたたみかけられるのは自分には合わなかったろうなと思います。もちろん人生について余計なアドバイスをするようなものではありませんが、「うるさーいっ!」となっていたに違いない。この辺はたぶん国民性も関係してくるのでは、と思います。
 はぁ。さて、僕はこれからどこへ向かうんだろう。

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by fotomuzik | 2009-03-04 11:53 | うつ病
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